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さあ、さあ。そこ行く御仁、ちと足を止めて。
そう、そうとも、お前さまだ。
お前さま、この所眠れなかったりしないかね?
うん? そう、眠れるか。それは良かった。
私か。私はね、夢売りさ。
嗚呼、こらこら、行きなさんな。冗談を言っている訳では無いのだよ。
そうとも、私は夢を売る。
眠れぬ者にも売るし、先を知らぬ者にも売る。
お前さまはどちらかね?
夜、たんと眠れるのかい?
毎晩夢を見るのかい?
それとも、遠い未来に抱くものがあるのかい?
さあ、お前さまの望む夢はどれだろうね。
奇妙な事を聞きなさる。
夢が何かは、お前さまの方こそよくよく承知の事だろう?
お前さまにとって夢は何だね。
安らぎか、平穏か。
息抜きか、歓楽か。
酒に酔うより健全な酩酊か、粉を舐るより安易な安楽か。
或いは胸を焦がし先へ先へと向かう糧、焦がれる未来の姿形かい?
嗚呼、これ、何処へ行きなさる。
まあまあ、そう急ぎなさんな。
今し方言ったばかりでは無いかね、決して冗談を言っている訳では無いのだよ。
やれ、疑り深い御仁だな。
ならばこうしよう、お前さまの望む夢を教えてご覧なされ。
私はその中からひとつ選んで、お前さまに教えて差し上げよう。
買うか買わぬかはお前さま次第だよ。
うん、そうだとも。夢にはね、幾つもの種類があるのさ。
お前さまが望む夢にも、幾つかの形がある。
さあ、さ、お前さまは何をお選びなさるかね?
知らぬ姿に、知らぬ生き様?
嗚呼、人間はお嫌か。成る程、もう飽き飽き為されたと。
それなら、お前さまにはこの夢が良い。
そう、此処にはね、白い狐の夢がある。墨絵で描かれた狐だよ。
ははあ、その顔は嘘だとお思いだね。良いとも、少し話してお聞かせしよう。
遠い、遠い山奥での事だ。
或る所、深く深く木々の間を分け入って、人々にさえ忘れ去られた山奥に、一人の絵師がおったらしい。
ただしその絵師は両眼を病に蝕まれ、光を失った若い娘であったそうな。
ふうん、作り話とお思いかね。まあ、お聞きなされ。
娘は生まれし頃より盲いて居た訳では無いようだ。何でも未だ幼き年の頃に、熱病に冒されてな。それが原因で、永久(とわ)に光を失ってしまったのだと。
さて、幾年月が過ぎたろう。盲いた娘は双眸を塞がれこそすれど、それは美しい娘に育っていったという。
だが、如何せん深い山奥の屋敷の事だ。友も無く、それどころか歳の近い者も無く、娘はさぞや寂しかったのだろうよ。
はてな、それはどうだろう。娘がその屋敷に暮らした謂われか、生憎私にも判らないよ。
なあに、夢というのはそういうものだ。どことなく小さく隠れて、そうとも、全てが露わになる訳では無いのさ。
はは、お怒りなさるな。それよりも、話を戻そう。
盲いた娘が筆を手にした理由は、恐らく誰にも判るまい。その娘以外にはな。
娘は墨を擦り、筆に含ませ、黒い線を走らせた。
場所は何処でも良かったらしい。藁半紙の事もあれば、襖や障子の事もあった。庭の草木に塗り付ける事もあったそうな。
さて、盲の娘が如何様にして絵を習い憶えたものか。
いつしか出鱈目な線は形を結び、様々な絵を描き出していった。
蜻蛉や蛙、魚に猫。犬や馬。娘が描くのは常に生き物でな、僅かな使用人しかおらぬ山奥の屋敷で、娘はさぞや寂しかったのだろうよ。
娘がどうやって生き物の姿形を描いたものか、それは誰にも判らぬさ。大凡、幼き頃の記憶を頼ったか。
兎角、娘は描いた。様々な生き物をな。ただ、人間だけは描かなかったようだ。まあ、人の形は難しかったのかも知れん。
娘の絵は歳を経るごとに上達し、やがて一端の絵師と称して劣らぬ腕前となった。
だが描き手は盲で、住処は山深い屋敷と来れば、若い女絵師の噂など、人里には到底届かぬものであったのだろうよ。
相変わらず、娘は孤独だった。
そんな頃、娘が一枚の絵を描いた。以来、娘は絵を描く事をぱたりと止めたらしい。
何を描いたと思うね? そうとも、白い狐の絵さ。
屏風には、大きく大きく、一尾の狐が描かれていた。
その狐はな、今にも動き出しそうなほどに生き生きとしていたらしい。
さて、筆を捨てた娘は、それからずっと、屏風と一対一よ。
部屋に狐の屏風を置いて、凝っと向かい合ってな。まるで屏風の狐が生きておるかのように始終話し掛け、時には笑い声を立てておったという。
盲いた娘と屏風の狐は、果たしてどのような話をしておったのか。
それは、夢の中で確かめられよ。
卑怯とお思いかね? そのような事はありますまい。
ほう、お買い上げなさるか。
それではお代が銭一枚、と。毎度あり。
心配御無用。お前さまが今宵、煎餅布団に包まれて瞼を瞑れば、夢はちゃあんと見られますでな。
これは失礼申した、煎餅布団は余計でしたな。
そうか、もうお帰りなさるか。それではまた、御縁があれば。
さて、本日は店終い、と。
おや白狐、おまえさんか。
先程の御仁は、どのような夢を見られようかな。
ところであの夢に如何様な続きがあったものか、おまえさんならよくよく承知していよう。
そうとも、使用人達は娘が寂しさの余り一人遊びをしていると思い、屏風に話し掛ける様子を気にも留めなかった。
しかし何時しか、屋敷に狐の鳴き声がするという者が現れた。それも次々にな。
無論、山に囲まれた屋敷の事、狐の一匹や二匹彷徨こうと気になるものでは無い。
だが、誰が言い出したか。狐の鳴き声は、どうやら娘の部屋から聞こえるという。
不気味に思った使用人達は娘から屏風を取り上げ、それを火にくべたところ、何処ぞで狐が一声啼いたそうな。
その声を耳にした娘は屏風の燃える炎に飛び込んで行き、……はて、そうしてどうなったか。
まあ、つまらぬ夢のひとつに過ぎまい。
小咄、小咄と。
――――――――
前の記事に夢売りと墨絵の狐というのを(名前程度に)ちょこっと出したので、そのついでとばかりに書いてみました。一発書きなので色々と変な所がありそうですが(文法とか特に)、見逃して頂けると幸いです。
小咄と書くと落語やらを思い浮かべそうですが(自分だけかも知れませんが)、小さな話やちょっとした話、作中においては些細な世間話、といった程度の意味で使っています。意味を取り違えているかもしれないと冷や冷やしています。違っていたらすみません……。
・そろそろ新しい子を入学させたいな、と。そんな希望的観測から形になりました。二組同時入学になったのは、本家で余りにも絡む機会が無いので何とか絡ませたかったからです(行動日記)。そういう意味では後悔していません。早速休学表記ですが。そして無駄にナンバー喰ってしまった気はしますけどそれでもPL側は満足です……!
・ノイズすらまともに動かせていない状況で無謀も無謀な企みですが、ノイズにしろインディにしろ学園でのキャラ方向は大分固まってきたようなので(某様方のお陰です有り難うございます!)新しい子を動かしてみたいなと思いまして。
問題は、新入学と思ったのは良いもののまともに使えそうな子が居なかった事ですね。我が事ながら誰も彼も灰汁が強すぎてどう考えても「舞台背景:学園」というタグ付けは不可能だなと呆気ない結論に、こう……可笑しいな、どの子も作った当初はこんな筈じゃ無かったのにと首を傾げる始末。
途中余りにも選択肢が少なくて苛ッときたのでみーさんでもぶち込もうかと思ったんですが、普通に考えて若者の巣窟におっさん突っ込んでどうなるんだという話ですよ ね。特にあの中年の場合は当然の顔して若い子にちょっかい出すと思うよ(そんな相手が可哀想な事!)。まぁ実際は制服姿のイメージだけでPLが爆笑の渦に呑まれた為に続行不可能になったというオチだったりしますけども(みーさん白が似合わなさすぎた)。
取り敢えず未使用と引退PCの中から学生に使えそうな子を探してみましたが、スタクロに放り込める程ちゃんと常識を弁えた子が殆ど居ないという。仮にも学園なのに生徒の年齢層が高いのはその所為です。
某年中夜のサイト様のように大規模な無法サイトなら平気でどんな子でも投入出来るんですが(酷い)、スタクロに某鬱だとか某何様だとかを投入する勇気は無く、最終的な決定は完全にPLの趣味です。
・という訳でどん。
・ゼロ+パート
…眼帯組です。というかうちは眼帯やら隻眼の子が多いです(中二病)。伏線はあるんですけどね……そもそも他C様PL様と関わるPB系統では使い道が無いよ。
そして女生徒が一人くらいは欲しいかなと思ったのが切欠ですが、途中で明らかに人選間違ったなと気付きました。ゼロさんは顔はアレですが、中身は完全におばんですしセクハラ大歓迎の上に寧ろ自分からセクハラしてしまうお嬢さんなので(もうこの人年齢制限サイトに放った方が良かったんじゃ無いかな)、学生という点から見るとみーさんより酷いです(みーさんは単に鎌って欲しいだけのおっさんなのでその辺まだまともなんですが)。
で。生徒がコレなので相方でバランスを取ろうと、本家では敵無しのパートを一時的にパートナーと解散させてゼロとくっつけてみました。
ゼロの玩具にされる未来が安易に思い浮かびますが、それでも何だかんだでフェミニストなので河ではちゃんと護ってくれそうです。
・ジェネリー+ラーティ
…魔典書士と妖精さんです。後で気付きましたがパートとラーティの名前が酷似しているという。……何も考えていないと語感だけで決めてしまうので、こういう事が偶に起こります。
此方はラーティがメインで決まった組み合わせです。スタ学には既に某様の素敵過ぎる妖精さんが在籍しているので(うちのはあらゆる意味で負け通しです)どうするか悩みましたが、基本ノイズ組は警戒心が強くて積極性が微々なので。逆に自分からほいほい人様の所に飛び込んでいってくれる子が欲しいなと思って押し通してみました。
生徒として入学させると間違い無く回収不能フラグが連立するので、此処は立場逆転でジェムのパートナー、としての形で入学です。
ジェムは特に言う事も無いです。良いように振り回されてくれると生みの親としては非常に嬉しい(妖精さんの主な被害者ですから)。
・この子達は先の見込みがあるのかな、自主退学せずに済むのかなとビクついていますが、そもそも自分にしてみれば、現在ノイズが或る程度学園に馴染んでいる事自体が結構予想外な出来事でして(独りよがりだったらどうしよう)。学園の空気が一切判らず(見学者IDの存在に気付いたのが入学後な馬鹿一名)弾かれる覚悟で入学していたので、未だに某様方にお相手頂けている事に一番吃驚しているのは十十自身だったりします。
……何が言いたいかというと、今度の子達も何とかなると良いな……と……(人任せ)。
・本当は夢売りと墨絵の狐でも放り込もうかと思ったんですが、あの子達は色んな意味で絡ませ難いので(自キャラ同士ですら絡ませ辛い)流れていきました。機会があれば何処かに出没するかも知れません。そして御存知の方にしか判らない不親切C名です……。
・それはそうとC絵を描きながら、ゼロとパート組は入学させなくても良かったかも知れないな、と。もしかしなくてもラーティだけで事足りたんじゃないかなと今ふと浮かびました。
・第一入れたかったのはパートラートだけだったので、まず基本的な話として生徒側は使い道が無い気がする。どちらにしても歳喰ってるから動かし難いんじゃないかな……ただ、ラーティのAMにパートを投入するとして(逆は無いです)、この場合どっちも好きな方向に暴走する未来が安易に浮かんだので……回収不能フラグは立てない方が良いなと思いました。
・パートナー類を作る場合は、どうしてもストッパー役と暴走役が組み合わされる傾向にあるようです。
・ついでにノイズのプロフ写真を変更しようとした所、仮面をまるで思い付かないという罠が発生。今に始まった事では無いですが、ノイズは装飾品の類がやたらと作りにくいです。
ノーマンの場合はどんな仮面でも「お遊び」の一環として片付くので造り易いんですが、ノイズはもう面倒臭い……。
かといって青のままという訳にもいかないので、ノーマンの仮面から引っ張り出して二色に塗り分けたのを無理矢理被せようと思っています…………、…………民族的というか異国的というか手っ取り早く言うとお化け仮装より酷い感じですがまぁ良いや仕方無い。イメージが纏まらないんだ……(…)。
書いておきながらこの始末。
不審者二名(内一名変質者のカテゴリ確定ですが)が敷地内で口喧嘩の最中です。
なんとなくやりたくなったので乱入歓迎と旗を立てて始めてみました。
誰か参加してくれるのかなこの二人組で(寧ろ逃げられそうだ)。
元々は学園で余りに役目が無い壁状態のインディを動かす目的でしたが、インディ単体で彷徨かせると極端に冷淡というか人見知りというかなので動きがつかないぞと。
ノイズを混ぜたらこんな事になりました。
……うん、参加者零でも今回ばかりは気にしない。
寧ろアレを行動枠で立てただけで目的の半分は消化した気分です。
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